コラム
マイクロ水力発電について
2019年7月22日 文 スタッフ-hayashi
マイクロ水力発電は、ワールドスタンダードな統一規格は存在せず発電量が10.000kW以下の物に使うのが世界的には一般的です。
日本ではマイクロ水力発電と小水力発電、ミニ水力発電などはほぼ同意語で使われており、他国同様に10.000KW以下の物を指した通称名として使用しています。
人類は古代から河川の水で水車を利用しており、水力はとても馴染みの深いエコエネルギーです。
必然的に水車の原理を応用した水力発電も人類の進歩と共に発展させてきました。
そのため、構造や仕組みは改良が加えられて、無駄を極限まで削ぎ落とした物にまで作り上げ小型化にも成功させています。
そんな人類の英知が詰まった、マイクロ水力発電について今回は詳しく述べていきます。
風力や太陽光との違い
自然発電のエコエネルギーとし挙げられる代表的な3大エネルギーとして、水力の他には風力や太陽光があります。
他の2点との違いは水流を利用するので安定性が高さがあります。
風がない日や曇りや雨の日は割と良くありますが、日本では余程の干ばつ時以外は河川は流れています。
水流も大きく変わらず安定して流れてくれるのも、電力の安定供給には適しています。
ただし、デメリットとしては水がなければどうにもならず、河川や湧き水などの水流がある場所にしか設置できません。
設置できる場所
落差が1m以上あったり、水深10センチ以上あったりする小さな河川や用水路ならばマイクロ水力発電は設置可能で、水がある殆どの場所に設置できます。
他にも高層ビルの中での高低差を利用した水流での発電も可能で、都市部でもちょっとした隙間に設置することができるの魅力です。
発展途上国や未開の地
設置条件が容易なので、発展途上国や未開の地などインフラ整備が整っていない場所でも設置できるのが利点です。
中には竹やドラム缶の安価な材料で作った簡単な水車で、動力を回して電力を得ている小水力発電もあり、今後もそれらの地域ではより一層の活躍が期待できます。
日本での普及
非常に便利なマイクロ水力発電ですが、日本ではそれほど普及していません。
原因は水は生きていくのに必須のインフラであり。河川の利用の許可の法律は煩雑で水利使用の許可(水利権)を取得するのが難しいからです。
そのため、法規制のあまりない風力や太陽光発電の方が現代の日本では普及しました。
まとめ
日本では水力発電はダムなどの大規模施設に目が行きがちですが、実は小水力で発電できる場所が日本中の至る所にあります。
水周りの法整備やマイクロ水力発電の認知度が高まれば、たくさんのエコエネルギーを得られる余地が往々にあり、これからの課題と言えるでしょう。