コラム
IoTにおける小水力発電と各種センサーについて
2019年8月6日 文 スタッフ-hayashi
・IoTの基礎知識
Iotとは、Internet of Things.の頭文字をとった略語で、日本語にすると「モノのインターネット」です。
最近は良く聞くようになった技術で、モノとインターネットを繋ぐことによって様々なモノの管理や使用状況を把握します。
既に身近な家電にも組み込まれており、有名な例を挙げると「電気ポット」があります。
遠隔地やお一人でお住まいの高齢の方が、毎日お茶を飲む習慣があるとします。
電気ポットの使用状況をみる事で、2.3日ポットを使わなければ異常ありの可能性があるとして、ご家族や所定の機関にネット回線を通して連絡がいく仕組みです。
この技術は電気ポッドだけではなく、ドアの開閉やイスの着座などをセンサーで管理して、今までネットとは無縁だと考えられていたモノにも取り付け可能です。
・小水力発電でのIoT
小水力発電では、IoTと各種センサーを連動させて、従来は人間がしていた管理やメンテナンスの手間を大幅に減せると期待されています。
そして、センサーへの長時間の電力供給も発電機の真横にあるので、全く問題なく行えて効率的でしょう。
流量センサー
水の流れと量を24時間監視することは水力発電にとっては非常に大事なことであり、流量センサーの取り付けは必須です。
天候などのビックデータと紐付けしておけば、流量を予測できて効率的な発電計画を立てれます。
さらに流量が著しく低下すれば、異物の混入や上流の河川の以上などを早期に発見できます。
電圧、電流センサー
上記の流量センサーと併せてビックデータにリンクさせておけば、どの流量でどれ程の電力が得られるのかが分かり発電計画を容易に立てられるでしょう。
同様に電圧や電流の値に異常があれば機器の故障をいち早く発見できるでしょう。
温度センサー
温度センサーには2種類あり、接触している部分の温度を計るタイプと、赤外線などで触れていない部分の温度を計る非接触式温度センサーです。
小水力発電の内部や周囲の温度をセンサーが監視してくれるので、異常事態や故障の早期発見に役立ちます。
振動・加速度センサー
振動センサーは振動を感知して、機械の正常な状態で動いているのかを知るのに役立ちます。
そして、加速度センサーは、その振動がどの方向にどの位の強さで発生しているかを知れますので、さらに制度の高い計測で機械の挙動を監視できます。
・まとめ
IoTは小水力発電を24時間安全に監視しながら運用するのに便利なシステムです。
センサーで計測したデータは、他の条件と連動させてビッグデーターとしてどんどん集約していくので、より精度の高い発電計画や異常発見に役立っていく、これから大注目の技術と言えるでしょう。